バビロン・システム

もう今さら説明の必要もない《バビロン・システム》ですが、比較的判りやすいかなと思い勝手に以下に引用しておきます。
ソース元のサイトはバックグラウンドをわざと読みにくくするためのどぎつい(頭が痛くなるような)色が設定されていますが、私はこの手法はあまりおすすめでありません。
なぜなら、肝心の読んで欲しい層(人間)には読みにくく、読んでほしくない層(支配層が解き放ったロボット、クローラ)には手に取るように把握されてしまって、本末転倒だからです。
そういう事情もあって読みやすく転載しょうと思いました。
最近、twitterなどで会話する人の一部に、私の言ってることがうまく伝わっていない(それこそ《バビロン・システム》の罠にかかっているわけですが…)人がいるので、少々、阿呆らしいと思いながらの引用です。

~バビロン・システム~

とつぜんですが・・・

貴方は古い時代に生きています(と、仮定します。)

古代バビロニア王朝という場所で、怖い王様にコキつかわれる新入りの農奴です。
そこには3000人程の人間がタダ同然の賃金で強制的に作業させられています。
不満は山ほどありますが、とにかく生きるためにはお金が必要ですから、あなたは毎日なんとか頑張って働いています。
外に出ればいくらでも良い仕事が見つかるのに・・・と溜息をもらすのが日課です。

ある晴れた日、久しぶりの快晴に気を良くしたのか、上機嫌の王様は奴隷達に

「この仕事を1番早く終えたものにこの褒美を取らす」

と金銀財宝をチラつかせました。
その仕事はいつもの50倍はある量のものでしたが、その褒美さえ売れば死ぬまで何もせずとも家族を養う事が可能です。

周りの人間はときの声を挙げ、我先にと仕事の用意に駆けていきます。
あなたは何しろ初めての事なので大いに戸惑いますが、幸運にも物応じせずいつもの仕事をこなす老人を見つけます。

老人に「あなたは皆と同じように新しい仕事に就かないのですか?」と尋ねますが老人は顔色一つ変えず「私はよいのです。次の機会にしますから」と答えました。

どうやらこの王様は時々こういった事をするらしく、実際に1人2人と裕福な生活を始める者も老人の知り合いにいるそうです。
老人は30歳でここに来て20年目まで数えていましたがそれ以降は覚えていないとの事。
しかしこういった王様の計らいは印象が強いらしく、今まで63回あったと細かく覚えていました。

今回が64回目。老人は見たところ70~80歳程なので、逆算すればここに来て短くて30年、長くて40年。その間に64回王様が特別な仕事をくれる機会があったのだから、半年に1回位は特別なチャンスがある事になります。
今回皆と一緒に新しい仕事にチャレンジしても要領も手際も心得ていない自分では不安があります。
この特別な仕事をしている間は王様がじかに自分たちを視察に来るので、下手に材料などを無駄にしては首を跳ねられかねません。
自分達奴隷の命は王にとっていくらでもかわりが利くものなのです。

いつもの仕事場にいる人間はあなたと老人と数名です。
見張りはいません。遠くで王様がこちらを不思議そうな目で見ていましたが、すぐに新しい仕事の説明をするべく皆の側まで歩いていきました。
老人に言わせれば、これも毎回同じ風景だそうです。

さて・・・あなたはどうしますか?

  1. 「黙ってたってチャンス物にできないだろ!取り合えず行ってやってみるさ、
    仕事のライバルにどんな奴がいるのかも見ておきたいしな」
  2. 「いつもどおり生活できればいい。あんなバカみたいな量の仕事やって2位とかだったら
    それこそ徒労だろう。賑やかなのは結構だけど、自分には関係ないね」
  3. 「焦って動きたくない。まずはここの仕事に慣れて情報を得るのが先だ。
    それにこの老人の言うことを全て信じて良い理由もない」
  4. 「誰かと結託して共同で作業すれば早い。同じような事を考えている奴が他にもいるはずだ。
    その仕事とやらを見に行って、グループに入れてもらおう」
  5. その他(きちんと行動することを決めてから下を見てね)

お疲れ様でした!

この質問はあなたが根底で意識しているバビロンシステムへの抵抗の無さを探るためのものです。
バビロンシステムとは簡単に言えば
「権力や力を持った人間が必然的に独占的な利益を持つ仕組み」です。

  1. を選んだあなた。
    あなたは権力者にとって最も操作のし易い「どうにでもなる都合の良い存在」でしかありません。
  2. を選んだあなた。
    あなたは権力者の思惑通りに動かない人間ですが、それ故底辺から抜ける事ができません。
    底辺がいるから目指すべき天井が作られます。
    貴方のような人間もまた、予定されていたアーキタイプなのです。
  3. を選んだあなた。
    貴方は冷静です。かつ頭も切れます。権力者にとっては脅威です。
    あなたは自分の行動を自分の意思で決める事ができます。
    しかし貴方は今、「とりあえずこのシステムの中で生きる」という非常に重大な決断を無意識にしてしまいました。
  4. を選んだあなた。
    あなたは大多数です。必要な主要層です。One Of Themです。
  5. を選んだあなた。
    「今なら逃げれるんじゃない?」が正解です。
    「王様が自分の近くに降りてきた時に殺す」でも正解ですが少しリスキーですね。

怒らないで欲しいのですが、もともと選択肢は全て不正解でした。
なぜならばそれらは、不当に安い賃金で強制的に働かされている現状から脱却するこを諦め、一発逆転の王様の仕事にいつかは天命を任せ、その環境に甘んじて生活をすることを決めてしまった選択肢からです。

それを当たり前に考えてしまうことが無意識層に鎮座するあなたに取り付いたバビロンシステムの恐怖なのです。

多くの方はバビロンシステムを否定し非難しますが、その存在については全く鈍感そのものです。

少し考えて見ましょう。

王様がもし気まぐれで仕事を与えているのではなく、厳しく不当な仕事に対して不満が爆発せぬように恐ろしいまでに綿密に計算したタイミングでボーナスイベント的仕事(カンの良い方の為にこういう風に言っちゃいますね)を定期的に与えているのだとしたら?そして実際にボーナスが支給され極貧から一気に上り詰めた一部の人を見た大勢の人の感想は?
そして律儀に約束を守り奴隷に金銀財宝を与えた王様の評価は?

もうお判りですね。

この構図は世の中のありとあらゆる構造に組み込まれているバビロンシステムです。
王様は約束を守る。王様は厳しくて人使いも荒いが奴隷にも劇的にのし上がるチャンスをくれる。
「俺も頑張ろう」と思わず考えてしまいます。

一方王様は普段格安の賃金でコキ使った奴隷が生む膨大な利益の一部を、時々1人2人に集中して返還しているだけです。
それだけであとは悠々と暮らし、自分の評価が上がるのを毎回ほくそえんでいます。

「アメとムチ」という有名な言葉がありますが、その通りです。
ムチばかりでは人の評価は得られません。アメ欲しさにムチを我慢するのが人間なのです。
アメが甘ければ甘いほど「今の苦行がどんなに苦しくても我慢しよう」と思ってしまいます。
そこにつけこんだある意味精神の永久機関です。

★「誰かが、勝手に決めた法律やモラルを疑え、腹黒い権力者の偽りの優しさを疑え。
今、自分が立っている場所が、自分で、狭い場所が「違う」と思うなら、迷わずそこから抜け出せ。!!!」

★なぜ 己で決めぬ 命を置く場所を 死に場所を なぜ 己で決めぬ 支配されるな 間違うな

簡単にのせられうな だまされるな 己で 己の足で 己が 己が望む事を

己の望む事を 己で望むように! 己で考え! 己で選び! 己で決めろ!

己を信じ 己を頼め 己で荷を背負い 己で責めを負い 己で守れ

己の意志で判断で 誇りを持って 己のために生きよ!!!

バビロン・システム・2