バートランド・アーサー・ウィリアム・ラッセル(Bertrand Arthur William Russell, OM, FRS、1872年5月18日 – 1970年2月2日)は、イギリス生まれの論理学者、数学者、哲学者。第3代ラッセル伯爵。イギリスの首相を2度務めた初代ラッセル伯ジョン・ラッセルは祖父である。
第二次世界大戦直後は、世界政府樹立とそれによる平和維持をめざした。1940年代末から1950年代始めにかけて、アメリカの持つ原子爆弾という超兵器の抑止力によってソ連を押さえ込むことで実現することを構想し、西側諸国の核保有による東側諸国との対抗を説き、労働党の委託を受け精力的に講演を行った。
しかし、その構想は、ソ連の核兵器開発の成功、アメリカ・トルーマン大統領による水素爆弾開発計画(→エドワード・テラー)によって破綻する。米ソによる水爆戦による世界の終末というものが一挙に現実味を帯びたため、ラッセルは、その最悪のシナリオを回避するため、核兵器廃絶の運動に身を投じる。
「もしも戦争が絶滅されるべきならば、それは圧倒的武力を備えた国際的な政府の樹立による以外には不可能であろう」 バートランド・ラッセル
松下彰良(編)『ラッセル書誌』(バートランド・ラッセルの著作及び関係資料) – バートランド・ラッセルのポータルサイト