「ペスト」カミュ

はじまりは、リウー(医師)が階段でつまづいた一匹の死んだ鼠だった。やがて、死者が出はじめ、リウーは死因がペストであることに気付く。新聞やラジオがそれを報じ、町はパニックになる。最初は楽観的だった市当局も、死者の数は増える一方で、その対応に追われるようになる。

やがて町は外部と完全に遮断される。脱出不可能の状況で、市民の精神状態も困憊してゆく。

ランベール(新聞記者)が妻の待つパリに脱出したいと言うので、コタール(絶望に駆られた男、犯罪者)が密輸業者を紹介する。コタールは逃亡者で町を出る気はなかった。パヌルー神父(博学かつ戦闘的なイエズス会の神父)は、ペストの発生は人々の罪のせいで悔い改めよと説教する。一方、リウー、タルー(よそ者)、グラン(作家志望の下級役人)は必死に患者の治療を続ける。タルーは志願の保険隊を組織する。

ランベールは脱出計画をリウー、タルーに打ち明けるが、彼らは町を離れる気はない。やらねばならない仕事が残っているからだ。ランベールは、リウーの妻も町の外にいて、しかも病気療養中だということを聞かされる。ランベールは考えを改め、リウーたちに手伝いを申し出る。

少年が苦しみながら死んだ。それも罪のせいだと言うパヌルーに、リウーは抗議する。確かに罪なき者はこの世にはいないのかも知れない。パヌルーもまたペストで死んでしまうのだから。

災厄は突然潮が退いたように終息する。人々は元の生活に戻ってゆく。ランベールは妻と再会でき、コタールは警察に逮捕される。流行は過ぎたはずなのに、タルーは病気で死んでしまう。そして、リウーは療養中の妻が死んだことを知らされる。

ペスト (小説) – Wikipedia

何か、《予言》めいた《象徴》的なものを感じるのは私だけだろうか…。

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